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Glorious Day
乙女ゲームが大好物。そんな樫咲かいるによる、とりとめもない日常やときめきを綴ったブログです。
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世界は1つではなく
2008/12/21 21:02:11
今度やりたいものの1コ。
今のところ候補は2コ。
だけど、続くかもしれないし、続かないかもしれない。
………レイン夢って需要あるかなぁ…?
とりあえず追記にてお試し連載1話を。
連載するかどうかなど、参考にしたいかと思いますのでご意見などありましたら是非お願いします。
デフォルトは鈴(リン)です。
▼まだまだ続くよ
1.世界は1つでなく
『危険を感じたら、大きな声をあげること』
幼いときから繰り返し繰り返し教わってきた文句。
だけど、実際にはそんな文言は役に立たないと鈴は身を持って体験していた。
(何、何、何っ!?)
見たこともない生物に鈴は襲われていた。
声を出したくとも、そんな余裕はなく、ただ逃げるだけ。
その生物の足がうねうねと四方八方に動く様はタコにもイカにも似ていたが、大きさは似ても似つかず、宙に浮いている時点で奇妙奇手烈としか言いようがない。
ジリジリとうねる足が鈴に近づく度に、鈴も一歩、また一歩と後退する。
そして謎の生物が通った跡はまるでその軌跡を残すように、植物達が枯れ果てていた。
(ありえない!!)
目で見たものは到底信じられない。
それでも全身で感じる恐怖がこれを現実だとたらしめていた。
逃げなきゃ、逃げなきゃ、そう思えば思うほどに足は思うように動かない。
それどころか出っ張った石に足をとられ鈴は尻餅をついてしまった。
そこを待っていましたとばかりに、珍妙な生き物が足を振り上げ、そして落とした。
「っ!!」
反射的に目を瞑り、両腕を守るように額の手前に掲げた時だった。
―パァンッ
と鈴の耳に一発の銃声が聞こえてきたのは。
―パァンッ
―パァンッ
そして続けざまに二回また音がした。
そのあとは、風に揺れる木々のざわめきしか聞こえてこなくなった。
(どう、なったの…?)
急に静かになった周りにどうなったのかと、鈴は交差した腕の間からおそるおそる目を開けてみた。
(いない…)
もうあの生物はいなかった。
だが代わりに赤い髪の男が悠然とそこに立っていた。
この人が助けてくれたのかなとジッと見つめる鈴の視線に気付いたのか、男は振り向き、声を発した。
「大丈夫か?」
鈴がコクンと頷くとその男は満足そうに笑い、座り込んでいた鈴を立たせたが、ややもすると険しい顔になった。
「この辺りはタナトスがよく出没する。これに懲りたなら、近づくのは止した方が良い。道に出るまで送ってやるから、着いて来るんだ」
そういうと男はスタスタと歩いていってしまい、鈴は、慌ててその後ろ姿を追った。
こんな所には一人でいたくなかったのだ。
初めは無言のまま歩く男に少しの居心地さを感じていたが、彼の歩調に合わせ歩くことに必死になってしまい、いつしかそんなことは忘れてしまっていた。
「着いたぜ」
という男の声にハッとし顔をあげれば、眼前には街道が広がっていた。
「これからはタナトスがいる噂がある所には不用意に近づくなよ。……じゃあな」
ひらひらと後ろに手を振る男に、掠れてはいたが思いっきり叫んだ。
「っありがとうっ!!」
男はびっくりしたように鈴の方を向き、また笑みを残して去っていった。
男が見えなくなるまで見送った鈴は、彼と反対方向に足を踏み出したが、数歩歩いたところで止まってしまった。
「……これから、どうしよう…?」
なんとなくではあったが、鈴はここが元いた場所でないことを肌で感じ取っていた。
自分の居場所に執着もなく、常々、誰も自分を知らない所へと行ってしまいたいと思っていた鈴にとっては、特にここがどこであるかということはさして重要ではなかったし、どちらかといえば、喜びさえ感じていた。
変な生物に出会わなければもっと喜んでいたことであろう。
「とりあえず、人がいるところ…町とか村に行った方が良いよね」
そうすれば一晩くらいは止めてもらえるかもしれない。
それにあわよくば住み込みの仕事を見つけることができるかもしれない。
「頑張ろ」
高くなった太陽目掛けて鈴は歩き出した。
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